介護事業所の電子申請が本格スタート
2024年度より、介護事業所の申請・変更などの手続きは、紙文書による自治体の窓口で行っていたものが、WEB・システムによるオンラインの電子申請へ移行します。
これは介護保険法の施行規則を改正するほどの大きな制度変更でありながら、あまり世の中に周知されていないため、潜在的な社会課題と言ってもよいかもしれません。
注釈:一部のメディアで報じられた程度で、その手続きの内容や複雑さはほとんど語られていない状況
そのため、多くの自治体や事業所ではその準備や対応が遅れており、今後の介護事業所の申請や変更など手続きが混乱してしまうリスクがあります。
注釈:全ての自治体・事業所において、紙文書の手続きがWEB・システムによるオンライン手続きへ移行して、2025年度末までにオンライン化が原則
介護業界のDX化の背景
ではなぜこのような状況になってしまったのか、これまでのデータ化の経緯を踏まえて、介護事業所に関わる制度の過程を見てみましょう。
厚生労働省はこれまで数ヵ年に渡って、介護分野の文書に係る負担軽減や業務効率のためにデータ化を推奨しており、国・自治体や事業所の間でやりとりされる文書をデータ化する施策や取組を行ってきました。
これらの施策や取組の一環として、介護事業所の申請・変更などの手続きは、ICT等を活用したウェブ入力・電子申請へ移行していき、それに伴って報酬請求や指導監査も簡素化・標準化されていく流れとなる計画でした。
ただしこれらICT等を活用したウェブ入力・電子申請は、厚生労働省の専門委員会の理想論による実務計画になってしまい、新旧のシステムを複雑に連携させる手続きとなったため、現場である自治体や事業者へ充分に周知されないまま制度が改正されて、難解な手続きとなってしまったのです。
公表システムサポートならではの解説
そのため、このWEBサイトの基本コンテンツでは、2024年度より改正される新しいオンライン手続きに関する情報を、わかりやすく解説していきます。
現場である自治体や介護事業所のいずれにとっても、スムーズに手続きを進められるように、具体的なステップや準備についても紹介していく予定です。
》》》次のコラム 1-2. 『東大出身者でも難解?! 2024年度改正におけるガイドライン』
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■出典(参考情報など)
厚生労働省「介護事業所の指定申請等のウェブ入力・電子申請の導入、文書標準化」
厚生労働省「介護分野における文書量半減の取組」
厚生労働省「介護現場におけるICTの利用促進」