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コンプラチェックとしても活用
最近の介護保険制度の改正でもたびたび挙がってくるのが、介護事業所が適正に運営をされているか、「コンプライアンス」の部分です。
「コンプライアンス」という言葉には、元々は法令遵守といった法令や社会的ルールを守ることを意味していますが、広くは企業倫理や社会規範などに従い、公正・公平に業務を行うという意味も含まれています。
介護サービスに関わるコンプライアンスには、介護保険制度の法令が改正される度に更新(見直し)されていきますし、その時々の社会的な情勢を踏まえたものなどが追加されていきます。
2020年以降は、感染症予防や災害時の対策、事故・トラブルの予防やケアプランの公平性など、いくつかの内容に分かれてきていますので、その内容を踏まえて事業所情報のデータ入力を見ていきましょう。
運営状況を適切にデータ化することで、選ばれる事業所に!
介護事業所は申請・変更などの手続き後に、介護事業所に関わる情報を報告(更新)する義務があり、これまでは「介護サービス情報報告システム」より報告(更新)された情報が、「介護サービス情報公表システム」にて公表される仕組みになります。
ここでコンプライアンス対応として、訪問介護のサービスを代表例に挙げると、介護事業所の運営状況に関わる情報には、次のようなチェック項目が展開されていきます。
このチェック項目を見ても、介護事業所がコンプライアンスとして対応する分野(テーマ)の広さと、各項目ごとの細かさが分かります。
そして報告(更新)された情報は、客観的な介護事業者の運営状況のデータとして、次のようなレーダーチャートで公表されていくため、適正な運営がされているかの評価となっていくのです。
運営状況をきちんと報告すれば
2024年度からの改正においても、介護事業所に関わる情報の報告(更新)は「介護サービス情報公表システム」に連動して公表されていき、各種の行政ネットワークを連携したシステムチェックを踏まえて、リスクがあれば行政調査や実地指導へ展開していくものになっていきます。
そのため運営状況をきちんと報告する事業所は、行政のチェックをスムーズにクリアするばかりでなく、公正・公平に業務を行う事業所として、ケアマネジャーや利用者・家族にとっても、選ばれるサービスになっていくのです。
補足事項
・2024年度からの改正では、介護事業者の運営状況に関する情報に見直しがされる議論がされており、その時々の社会的な情勢を踏まえたものなどが追加されていきます。
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■出典(参考情報など)
厚生労働省老健局「訪問介護(令和5年7月24日)」
厚生労働省「介護サービス情報公表システム」